★★★☆☆ 著者:福井晴敏 出版社:文藝春秋 上巻⇒定価:1890円 出版年月:2006年3月 ボリューム:554P 下巻⇒定価:1890円 出版年月:2006年3月 ボリューム:569P
2006年秋、“ネット財閥”アクトグループの役員を狙った連続テロが起こる。 実行犯は入江一功をリーダーとする 「ローズダスト」を名乗る五人グループ。 警視庁の並河警部補は防衛庁情報本部の丹原朋希と捜査にあたるうちに、 朋希と一功の間の深い因縁を知る。 かつて二人は防衛庁の非公開組織「ダイス」に所属し、 従事していた対北朝鮮工作が失敗、 二人が思いを寄せていた少女が死んだ。 朋希を除く生き残った工作員たちはテロリストとなり、 アクトグループ役員となった元上官に復讐しようとしているのだと……。 互いを理解しながら憎しみあう二人の若者と 彼らを取り巻く人間たちの群像劇を通して、 壮大なスケールで描くサスペンス・アクション。 (amazon.co.jpより)
「古い言葉しか知らないからですよ」 「昔・・・知り合いがそう言っていたんです。 いまの日本には古い言葉しかない。 右翼とか左翼とか、タカ派とかハト派とか・・・。 もうそういう分け方じゃ割り切れない時代になっているのに、 結局どちらかに色分けされてしまう。 互いに古い言葉を使って主張しあうばかりで、 問題は問題のまま、解決しないのが伝統になってしまっている。 だから次の一歩を踏み出す”新しい言葉”が生まれてこないんだって。 たまに生まれそうになっても、 根っ子の生えた古い言葉に搦め取られてしまうから・・・」 (本書・上巻 324Pより) 続きを読む
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