★★★★☆ 著者:川上弘美 出版社:中央公論新社(文庫版あり) 文庫(中公)⇒定価:580円 出版年月:1999年9月 ボリューム:217P
いつもの暮らしのそこここに、ひっそり開いた異世界への扉― 公園の砂場で拾った「雛型」との不思議なラブ・ストーリーを描く 表題作ほか、奇妙で、ユーモラスで、どこか哀しい、四つの幻想譚。 芥川賞作家の初めての短篇集。 (amazon.co.jpより)
ふわふわした、夢とも現ともつかない話を集めた短編集。 表題作にしてからが、 砂場で男の形をした「雛型」を拾い、同棲を始めるというもの。 「雛型」に三郎という名をつけ、恋人のまねごとをする。 「雛型」だから、挿入・射精はできない。 「雛型」なのに別れはとてもせつない。
主婦たちのトカゲをめぐるやりとりを描く「トカゲ」、 婆に招かれそろそろと穴の中へ入り込んで行く「婆」・・・ 微妙な湿度漂う川上ワールド。
薄ピンクの靄の中で、行こうか戻ろうか軽く思案するといった感。 結局心地良すぎて動けぬまま。 それでも、まったくユニークな世界が広がります。
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