ねぶかどねざる
独断と偏見に基づき、小説やマンガ、ゲームをぶった斬るブログ。               ★の数で評価(最大5つ)。オススメやコメントよろしく
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笑い姫
★★☆☆☆
著者:皆川博子 出版社:朝日新聞社(文庫版あり)
文庫(文春)⇒定価:660円 出版年月:2000年8月 ボリューム:362P

蘭之助は阿蘭陀通詞(通訳)であった父譲りの才がありながら、
戯作で生計をたてる気ままな身の上。
しかし、幼なじみの兄弟をのせた赦免船が江戸へ着いたことから、
彼らを利用しようとする人々の争いに巻き込まれる。
蘭之助を慕う軽業師小ぎん一座と共に、
天保の海の果てへと流された彼らの見たものは…。
江戸、長崎から南の海へ。
運命か意志か、過去を背負った者たちの辿る数奇な航路。
(amazon.co.jpより)


天保の改革、欧米諸国のアジア進出、
激動の時代の中、流される戯作者の運命。
予想だにつかない展開。
オープニングからは想像できないようなストーリー、エンディング。
エンターテイメントというより、人間の「運命」について考えさせる本です。

書き捨てた戯作『笑い姫』をきっかけに知り合う蘭之介と小ぎん一座。
幕府内の開明派と守旧派の争いに小ぎんの仇討ちが絡み、
江戸、長崎、小笠原へと押し流されて行く登場人物たち。

小笠原入植の歴史、初めて知りました。
『無人島(ぶにんとう)』が島名だったとは・・・

そして、作中蘭之介が書き進める戯作『笑姫』。
細川政元の後継争いをテーマに妖術合戦、
将軍家落胤「笑い姫」の復讐譚を描く。
「笑い姫」、顔を縫いあわされ笑顔を造られた美少年、というから凄まじい。
その他、殺されても復活する猛犬、妖術比丘尼など、本編より魅力的な設定。
本筋のストーリーとの絡み、隠喩が作品に奥深さを与えています。

激しく流転する運命に棹差す、
幕府には仕えない、戯作を完成させるという蘭之介の意思。
語学の才を使おうという幕府の意図にどう立ち向かうのか。
決して鉄のように強固とは言えませんが、
一人の平凡な人間の生き方として、矜持の守り方として、
伝わってくるものは大きいです。

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⇒ 歴史小説の目次へ。
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「笑い姫」皆川博子

この人はもしかして、世にも珍しい「万能作家」って奴なんでしょうか? どんなジャンルを書かせても洒落にならないほど上手そうな気がしてちょっと怖いです。とりあえず今のところ、近・現代幻想メタミステリーとしての「死の泉」、そして時代小説の「笑い姫」で、その測り
[2006/01/17 23:29] 族長の初夏

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