ねぶかどねざる
独断と偏見に基づき、小説やマンガ、ゲームをぶった斬るブログ。               ★の数で評価(最大5つ)。オススメやコメントよろしく
07 | 2017/08 | 09
S M T W T F S
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ローマはなぜ滅んだか
著者:弓削達 出版社:講談社
定価:777円 出版年月:1989年10月 ボリューム:241P

ローマ人は全世界からあらゆる珍味を集めたが、
放恣に疲れきった彼らの胃は、
それを受容れることができなくなったのである。
ローマ人は、「食べるために吐き、吐くために食べているのだ」
というセネカの非難は、単に過食の贅沢に向けられたものではなかった。
全世界から集められた富を、
奢侈と浪費に蕩尽している不健康な悪徳に対する文明批判なのである。
吐いた汚物は、便所か路傍の小便壺に捨てられるか、
あるいは道端に投げ捨てられる。
不正によってかき集められた富は、こうして無駄に浪費されてゆく。
(本書より)


空前絶後の世界帝国の崩壊、
理由を知りたくないわけがない。
「ローマはなぜ滅んだか」とタイトルからテーマを明らかにしていますが、
いきなり落日のローマの分析を始めるわけではありません。

ローマ帝国の繁栄の実態、
地中海に張り巡らされた道路網、
経済のありよう、奴隷制と小作制のバランス、
女性の地位、文化など
「ローマはなぜ栄えたか」を詳らかにしていきます。

そこに描き出されるのは、「ローマ人」という普遍的エリートの姿。
ローマ市生まれかどうかに関わらず、
ローマ的教養の有無、財産の多寡で判別されるエリートの壁。
現在のビジネスシビックを彷彿とさせます。

著者の分析では、
ローマ市における放恣、ゲルマン人ら他民族への配慮を欠いた対応が
ローマの滅亡につながったようです。

でも、ボクには、
ローマがローマであるがゆえに滅んだように思えてしかたありません。
道路網、教養、法、ローマ文明の根幹はuniversality(普遍)です。
普遍は、異質な存在を溶解し吸収することにより維持される。
本質的に「他者」や「周辺」の存在を許さないのが
「普遍」ではないでしょうか。
他者との切磋琢磨がないゆえに「普遍」には進歩はありません。
澱み腐っていくのは、「普遍」の宿命なのでは。

現代社会を省みれば、グローバリゼーションの名の下に
「アメリカ的スタイル」という「普遍」が生まれようとしています。
適者生存、市場原理を内容とする新たな「普遍」。
腐敗の宿命を避けられるのでしょうか。

amazon.co.jpでcheck! ⇒ 
スポンサーサイト

テーマ:オススメの本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

コメント
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[2006/01/18 11:01] | # [ 編集 ]


コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
トラックバック URL
http://ashyoshiteru.blog25.fc2.com/tb.php/230-88b1f0a1
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

yoshi

Author:yoshi
ロースクールは勉強三昧・・・

とりあえず目次sを!
コメント・相互リンクも大歓迎

カテゴリー

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。