★★☆☆☆ 著者:陳舜臣 出版社:中央公論社 定価:1785円 出版年月:2005年7月 ボリューム:360P
父曹操亡きあと、魏の文帝となった曹丕と詩人として名高い曹植の兄弟、 そしてその子孫たちはどのような運命をたどるか。 傑作『曹操』の続篇。 (amazon.co.jpより)
語られることの少ない曹操後の魏史。 『蒼天航路』の続きが気になる方、是非どうぞ。 三国志の中では曹操が一番好き。 治世の能臣、乱世の姦雄。 詩文にも長け、レオナルド・ダ・ヴィンチも真っ青の万能人。 父を殺されての徐州大虐殺など、 感情の脆さ、激しやすさも見え隠れ。 荀、程、郭嘉など才能ある人間が惹かれたのも分かる気がします。
そんなカリスマ曹操死後の魏王朝を描いたのが本書。 前半は曹丕と曹植の後継争いが中心。 互いの才能を知り、認めあっていた兄弟が対立する経緯。 随所に散りばめられる曹植の詩、1000年以上の時を越え想いを伝えます。 そして、曹丕の妻甄氏と曹植の関係・・・
後半は司馬氏と曹一族の争い。 司馬仲達という老人の凄まじさ。 権力争いの権化として描かれています。 前半とは打って変わった激しい展開です。
魏 ⇒ 皇族を弱め、臣下にとって代わられる 晋 ⇒ 皇族を重用、皇族間の争い(八王の乱)を招く
という歴史分析も鋭い。
遼東平定や蜀滅亡、 三国志を途中で挫折し、よく分からん!という人も多いはず。 この本で三国志の決着を読んでください!
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テーマ:三国志全般 - ジャンル:本・雑誌
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