★★★☆☆ 著者:岸伸洋 出版社:近代文芸社 定価:1680円 出版年月:1999年8月 ボリューム:216P
時は天文、戦乱激しい時代に4人の兄弟がいた。 義久、義弘、歳久、家久の 島津四兄弟の生を見つめ続けた青春を描く歴史小説。 (amazon.co.jpより)
かなりの傑作になっていたのではないでしょうか。 尻切れとんぼな終り方さえしなければ。
まずキャラクター設定が巧い。
長男の鷹揚さ、天下を狙うしたたかさを併せ持つ島津義久。 兄を守れる武人になるため、捨て身の精神を養う島津義弘。 口が悪いが頭のキレは抜群の島津歳久。 武士としての鍛錬を怠らない純粋な少年、島津家久。 彼らを温かく見守る祖父・島津忠良、父・島津貴久。
彼らの絆は家族愛。 原監督のジャイアンツ愛も顔負けの島津愛。
対する大友宗麟。 父(大友義鑑)・叔父(大内義隆)を陰謀で失い、人間不信に陥ってしまう。 「誰も信じない」「何のために生きるのか分からない」 「愛って何ですか」 キリスト教との出会いを通じても埋められぬ心の虚ろ。
九州をかけた、愛と虚無の戦い。決着や如何に! って、尻切れとんぼで終っちゃうんだもんな・・・ 大友宗麟なんか、全然本筋のストーリーに絡んでこねぇじゃん。
宗麟との決着、秀吉という圧倒的な存在に四兄弟がどう対処するのか。 是非読んでみたかった。
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