★★★☆☆ 著者:ヒキタクニオ 出版社:文藝春秋(文庫版あり) 文庫(文春)⇒定価:660円 出版年月:2006年3月 ボリューム:378P
オカマの蘭子とともに福岡に流れてきた消し屋の幸三。 久々に訪れた博多のヤクザから依頼された今回のターゲットは、 ホークスの名捕手・真壁。 内容は、殺しはナシで、彼を一試合の間だけ消すという奇妙なものだった。 野球一筋で真面目な真壁には、スキャンダルなど付け入る弱味がない。 幸三が取った手段とは。 (amazon.co.jpより)
体脂肪率推定1ケタ。 体も頭もキレ味抜群。 消し屋幸三。 『凶気の桜』でパープリンなガキ相手に 大人のコワサを思い知らせた殺しのプロフェッショナル。
モラル無し、躊躇無し、油断無し。 ヤクザすらビビる幸三の殺しの技術。 この人物造型がすげーんだ。 まずオカマの蘭子(元ボクサー)と同棲、 子供(♂)相手に「18歳になったらヤらせる」約束で仕事を請け負う。 必殺武器は耳這刀(じばいとう)、 耳の穴から差し入れ、脳味噌をぐちゃぐちゃに。。。 徹底した下調べ。一切の油断・予断を許さぬプロ意識。
こんな仕事の鬼が、プロ野球界の至宝を試合から「消す」。 死角無しの相手に対し、幸三が取る切り札とは。
野球賭博、終戦直後の博多、ヤクザ、薬物、ドサ・・・ 裏社会の要素満点のピカレスクロマン。 リアリティの無いガキが暴れまわる『凶気の桜』よりよっぽど面白い。 続編希望!
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