★★☆☆☆ 著者:湯川裕光 出版社:廣済堂出版 定価:1890円 出版年月:2003年8月 ボリューム:334P
明朝末期、北からの脅威、清の進攻を防ぐ将軍・呉三桂。 しかし、民の反乱に王朝は崩壊し、清の軍門に下るが…。 時代に翻弄されつつも、信念を生き抜く将軍と絶世の美女。 その波乱の人生を綴る壮大な歴史ロマン。 (amazon.co.jpより)
東北からはジュルチンの騎馬軍が、 南方から李自成の反乱軍が迫り来る! 250年以上の長きに渡り中国を支配した専制帝国・明。 その末路のはかなさ・・・ 崇禎帝。 明朝最後の皇帝、歴史上に猜疑心の強さをもって知られる男。 即位直後から重臣を次々に誅殺、 挙句の果てには明朝最後の名将袁崇煥まで殺してしまう・・・ 自分の手足を自分でもいで、 最後は宦官らに裏切られ、皇宮の裏山で首吊り自殺。 付き従ったのは僅か1名の宦官だけ。
こんな嫋嫋たる王朝滅亡譚、 書き方次第では如何様にも面白くなったはずのテーマ。
何でこんなに中途半端な作品になっちゃったんだろう。 主人公の呉三桂のキャラクターも曖昧、 肝心の王朝滅亡場面に至っては何の脈絡も無いため、 余韻どころか、何が何だか分からないうちに終焉。 エンディングもあんなところで尻切れトンボとはね。
ちょっと残念な作品。 明の滅亡を読みたければ、司馬遼太郎『韃靼疾風録』をどうぞ。
amazon.co.jpでcheck ⇒
スポンサーサイト
テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌
|