評価:★★★★☆ 著者:ビートたけし 出版社:新潮社(文庫版あり) 文庫(新潮)⇒定価:340円 出版年月:2001年11月 ボリューム:134P
「おまえなんか、死んじまえ!」 事あるごとに息子を厳しく叱り飛ばし、 強烈な思い出を遺して逝った母。 人一倍照れ屋で小心者、酒なしには話も出来なかった父。 病床の母を見舞う道すがら、 幼き日からの父母との記憶を辿る「SAKI」。 母の通夜後、号泣した著者が溢れんばかりの愛情で綴った 「北野さきさん死去」など、 懐かしく暖かい珠玉の三篇。兄・北野大があとがきを添える。 (amazon.co.jpより)
今は昔の昭和の家族。 知らないボクらにとっては全くのアナザーワールド。
世間へシニカルな目を向けるたけしが、 母さきの手のひらで躍らされる様子が面白い。 家出しようと、仕事を探そうと、全部母親に把握されてしまっている。 そんな母親に反発しながらも、結局かなわない。 さんざん暴れ回ったつもりで、観音様の掌から出れなかった孫悟空のよう。
しらふでは人前にも出られないような父、菊次郎。 酔っ払って参観日のエピソードは爆笑もの。 学もなくて情けない父親に向けるたけしの目のあたたかさが感じられます。
それにしても、食うや食わずのこの時代。 息子を大学院まで行かせるって相当のことでは。 しかもペンキ屋ってあまり収入なさそうだし。 たけしも(中退したけど)大学進学してる。
やっぱり、さきってスゴイ母親なんだと思う。 今はなき昭和の家庭を偲べる本。
☆この作品を紹介しているブログ☆ 100円本でイケちゃうかも♪さん
スポンサーサイト
テーマ:ぐっときた本 - ジャンル:本・雑誌
|