ねぶかどねざる
独断と偏見に基づき、小説やマンガ、ゲームをぶった斬るブログ。               ★の数で評価(最大5つ)。オススメやコメントよろしく
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黎明に叛くもの
★★★★☆
著者:宇月原清明 出版社:中央公論社(文庫版あり)
文庫(中公)⇒定価:1000円 出版年月:2006年7月 ボリューム:657P

時は戦国。
洛東はるかに、西域は波斯の暗殺教団
“山の長老”伝来の暗殺の法を秘かに伝える山があった。
玉のごとき美貌を謳われ、山中深く刺客として養われた一人の稚児が、
兄弟子とともに修羅の巷に下りる時、
戦国一婆娑羅な悪党の伝説が始まる!
天下二分の夢を誓った兄弟子・斎藤道三への想い、
昇る日輪のごとく台頭する若き織田信長への嫉妬と憤怒…。
舞い踊る傀儡、乱れ咲く毒の花、神秘の霊薬、
妖しの法を自在に操り、
久秀は迫りくる千軍万馬に、独り立ち向かい続ける。
時代に先駆けながら、自らの誇りにのみ従い、
時流に叛逆しぬいた男の華麗なる生涯―
虚と実の狭間に屹立する、異形の戦国史。
(amazon.co.jpより)


此老翁は世人のなしがたき事三ッなしたる者なり。
将軍を弑し奉り、又己が主君の三好を殺し、
南都の大仏殿を焚たる松永と申す者なり
(『常山記談』より)

天下の大悪人、松永久秀。
ここまで徹底した、純粋無垢な悪に愛着を感じてしまうのはなぜだろう・・・

(シェアブログ1152に投稿
ブログ・ルポ(↓評価から行けます)の新たな試み。
詳しくはこの記事を評価してブログ・ルポへ行ってお調べあれ。)

悪人、謀将、あまた登場した戦国時代。
ブームは下克上ってくらい乱れた世。

その乱世にあって、悪逆非道ということでは他者の追随を許さぬ男、
松永弾正久秀。

彼の仕業と伝えられている悪行は、
三好家一門衆の暗殺(十河一存、安宅冬康、三好義興・・・)、
主・三好長慶暗殺、
13代将軍・足利義輝弑逆、
奈良の大仏焼き討ち

戦場に美女を伴い、陣幕の中で事に及びながら
家臣に指示を下したとか。

それでいて芸術のセンスは一級。
茶の湯の達人、名物の収集家、類稀なる築城家。
平蜘蛛、九十九茄子、多聞山城、信貴山城・・・
彼ゆかりの名物・名城は限りなし。
いわゆる天守閣を初めて作ったのも彼だそうです。

そんな魅力的な題材を
ペルシャの暗殺教団、イスラームのテイストを加えて再構成したのが本作。
ケシとバラの園、胡旋舞、湾曲した短刀、金髪碧眼の傀儡・・・
戦国日本にあるはずもないアイテムが次々登場。
えも言われぬ豪華絢爛を生み出します。

そして、久秀のキャラクター。
徹底した自立自尊(これこそ物語のコアなのですが)、
共に修業した兄弟子・齊藤道三への憧憬、
新たに台頭してくる明星たち(信長、義輝)への妬み・・・
ジコチューで複雑、冷徹非道でいて惚れた相手には執着する、
そんな「廃れ者」の姿を浮かび上がらせてくれます。

彼の内面を見事に表象したのが、三好長慶とのやりとり、
「邪心があればむしろ幸い。
欲につけ込み、利用すれば済みまする。
しかし、邪心なき者に助力を求めてはならぬのです。」
「なぜじゃ。」
「頼ってしまう。その者がなければ、いられなくなるからです。」


「信長に従え。そうすれば、お前は山から下りられる。」
道三の願いの結末は。。。
明智光秀を巻きこみ、本能寺の変へ結実していくストーリー。
裏『国盗り物語』、司馬の固さとは一味違う戦国師弟物語。
是非是非ご堪能あれ。

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