ねぶかどねざる
独断と偏見に基づき、小説やマンガ、ゲームをぶった斬るブログ。               ★の数で評価(最大5つ)。オススメやコメントよろしく
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炎環(by永井路子)
★★★★★
著者:永井路子 出版社:文藝春秋(文庫)
定価:540円 出版年月:1978年1月 ボリューム:311P

長い間、京の権力の前に圧迫され続けてきた東国に、
ひとつの灯りがともった。
源頼朝の挙兵に始まるそれは、またたくうちに、関東の野をおおった。
鎌倉幕府の成立、武士の台頭――
その裏には彼らの死に物狂いの情熱と野望が激しく燃えさかっていた。
鎌倉武士達の生きざまを見事に浮き彫りにした傑作歴史小説。
(裏表紙より)


朝廷や公家の走狗だった武士たちが抱いた、
自分たちが主役の権力を打ちたてる!という希望。
小さな希望の火種は、やがて人々を巻き込む権力の業火へ。
炎の中に焼尽していった者たちが紡ぐ愛と欲望の物語。
あれは小学生の夏休み。
遊びに行った祖父の家の押し入れで、
変てこな菩薩像が表紙に描かれたこの本を見つけてしまいました。

歴史マンガなどで鎌倉幕府成立のおおまかな経緯は知っていたものの、
その裏にあった壮絶な権力ドラマなど夢にも思いません。
(そんなことを夢にでも思う小学生はイヤですね。)
しかし、瞬く間に、この作品の魅力、ひいては歴史小説というジャンルに
引きずり込まれて行った私がいました。
気付けば十有余年、趣味が高じてこんなブログまで作ってしまうはめに。
そんな人間としての方向づけを与えてくれた本を再読してみました。

阿野全成(頼朝の弟、義経の兄)、梶原景時、北条保子、北条義時・・・
鎌倉を超え、都を、ひいては日本を呑みこもうとする
武家政権という名の業火。
凄まじい勢いで燃え盛る、その火炎の繰り手たらんとする男たち、女たち。
自らこそ鎌倉の主役とばかりに表舞台に登場するも
激しい謀略と合戦に次々に焼き尽くされていきます。

そんな苛烈な人間ドラマ、政治ドラマを
悪禅師
黒雪賦
いもうと
覇樹    の4篇から描いたのが本書。

独立した短編集でもなく、長編でもない。
連作という試みが生む、見事なアンサンブル。

これぞ歴史小説、これぞ人間ドラマ。
やっぱり素晴らしい本は、いつ読んでも素晴らしい。
この本を手に取れた、あの夏の偶然に乾杯!!!

amazon.co.jp ⇒ 

⇒ 『噂の皇子』のレビュー
⇒ 『闇の通い路』のレビュー
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テーマ:歴史・時代小説 - ジャンル:本・雑誌

コメント

やっと、この本のレビュー読むことができました。
私は、この本でなくて「歴史を騒がせた女達」をまず最初に読んでから、直木賞受賞(だったっけ?)のこの本を読みました。
学校では全然教えてくれなかった歴史がそこにはありました。
でも、読みやすく、歴史の世界へ引きずり込まれて行ったのです。
永井路子は、私にとっても、歴史小説の面白さを教えてくれた作家です。
[2006/10/02 20:45] URL | かんが #0nrOdZ/U [ 編集 ]


はじめまして。

私も「炎環」を読んだ事がありまして、嬉しくなってTBさせて頂きました。

この作品が書かれたのは、随分前になりますが、時代が変わっても、良い本はずっと良いですね。
(これまでに何度となく読み返してます)

永井路子さんの作品の中では、一番好きかなと思う本です。
またオススメがあったら、ぜひ教えて下さいませ。



[2006/10/03 00:44] URL | Yuhi #mQop/nM. [ 編集 ]


>かんがさん

遂にこの本のレビューを書いてしまいました。
好きな本ほど、感動や感じたことを伝えるのが難しいような・・・
まだまだ文章を書く力が無いのでしょう。

歴史小説に導いてくれたということで、
この本にはホントに感謝!

>Yuhiさん
TBありがとうございます!
78年に書かれたというのが驚きでした・・・
僕がこの夏にはまってた海音寺潮五郎も
司馬遼太郎以前!という太古の作品でありながら、
新鮮味に溢れ、
僕のような現代の無気力な若者を感動させるパワーを持ってます。
素晴らしいものに時代は関係ないですね。
もはや芸術といえる域だと思います。
[2006/10/03 22:20] URL | yoshi #sSHoJftA [ 編集 ]


やっと永井路子歴史小説全集五のレビュー書けました。
藤原道長が主人公の「この世をば」です。
段々「炎環」に近づきつつあります。^^
[2006/10/06 22:38] URL | かんが #0nrOdZ/U [ 編集 ]


やっと、「炎環」レビュー書きました。が・・・書きたいことの半分も書けていない・・・。(;_q))くすん
http://kanga.jugem.cc/?eid=306
その他、「絵巻」「執念の家譜」の書きました。
ひとつの記事で書こうとするから、ダメなんでしょうね。
[2006/10/22 16:02] URL | かんが #0nrOdZ/U [ 編集 ]


久しぶりに更新してみました。

最近、ルースクールからの「勉強しろ!」という圧力が強くて・・・

本は読んでるのでまた折りを見てアップして行きまーーす。
[2006/10/30 20:42] URL | yoshi #sSHoJftA [ 編集 ]


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炎環

 昨年のNHK大河ドラマは「義経」でしたが、視聴率はどんなものだったんでしょうね?始まる前、鎌倉好きな私はとても楽しみにしていたのですが、結局見たのは最初の1~2ヶ月だけ・・・。こういっちゃなんですが、あまり新鮮味がないドラマだったような・・・(^^ゞタッ
[2006/10/03 00:36] Yuhiの読書日記+α

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