★★★☆☆ 著者:岩明均 出版社:講談社 定価:560円 出版年月:2005年11月
トラキアの自由の民が奴隷に変わり、 船に積まれる町カルディア。 自由と屈従の境目にあるこの町は、 同時にアジアとヨーロッパの境目に存在した。 そんなカルディア出身書記官が、 ギリシャ世界の主流とは多少違う価値観を持っていたとしても、 そう不思議ではあるまい。 (表紙裏より)
2巻で大きな転変を迎えたエウメネスの人生、 3巻ではさらに予想だにしない方向へと、人生の舵が切られていきます。 父ヒエロニュモスを失い、 スキタイ出身という自らの出自を知らされるエウメネス。 名家の子としてチヤホヤしてくれた周囲は手のひらを返します。
徹底してるなぁと思わせたのは、エウメネスが思いを寄せてた女の子。 一緒に買い物をしたり、エウメネスに思わせぶりことを言ったり、 2巻まではいい感じでした。 ところが! 奴隷である事を知ったとたん 旅立つエウメネスの見送りにも行かない始末。 著者が抱く人間への不信を垣間見る一瞬です。
奴隷として、ゼラルコスに売られ、カルディアを出航するエウメネス。 しかし、その船中で奴隷達の反乱が起こり・・・
ついこの間まではカルディアで何不自由の無い暮らし。 今や身も知らぬ村で何人か分からぬ者たちに施しを受ける日々。 久しぶりに手に入れたかに見えた平穏にも、 きな臭い陰謀と戦いの気配が忍び寄ります。
人生の無常を伝えてくれる第3巻でした。
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テーマ:漫画 - ジャンル:本・雑誌
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