始皇帝(by塚本青史)

★★★☆☆
著者:塚本青史 出版者:毎日新聞社
定価:1995円 出版年月:2006年8月 ボリューム:443P

稀代の暴君か、乱世を治めた英雄か。
血筋という運命、乱世に飛び交う謀略、3度の暗殺未遂を乗り越え、
権力をつかんだファーストエンペラーの生涯を壮絶に描く。
(amazon.co.jpより)


「始」皇帝。
中国史上、初めて皇帝を名乗った男。
その名乗りに恥じず、その人生たるや前代未聞。
敵国・趙で人質、命は風前の灯火だった秦の公子・異人の子に生まれ、
わずか13歳で即位、瞬く間に列国を滅ぼして中華を統一。
権力をほしいままにし、最後は不老不死という見果てぬ夢に狂死。
僅か49年の人生ながら、
中国全土を両手で捏ね繰り回した一生。

日本人の想像を遥かに越えた大陸人の生きざまを
透徹した史眼で描いたのが本書。

見事なのは、趙の国における人質時代を濃密に描いた点。
始皇帝の父・異人と呂不韋との出会い、出生に隠された秘密、
墨家との密接な連携・・・
その後の始皇帝の人生に大きな影響を与える事件が起こった時代。
ここをしっかり描いたことで、その後の物語がしっかり活きてくる。

中国史上最高の天才の1人、韓非との出逢い。
悲劇的な結末、不老不死に関して韓非が残した奇怪な言葉・・・

そして、終盤のやりたい放題の惨状・・・
唐突な終わりも味わいあり。
欲を言えば、死後の趙高らの専横も描いて欲しかったな。

☆この作品を紹介しているブログ☆
日記風雑読書きなぐりさん

amazon.co.jpでcheck! ⇒ 

theme : 歴史・時代小説
genre : 本・雑誌

trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

塚本青史 『始皇帝』 偉大な歴史の変革者、その末路はあわれ

暴君、そして英傑!血筋という運命、乱世に飛び交う謀略、三度の暗殺未遂を乗り越え中華を制したファースト・エンペラーの生涯を描ききる、畢生の書き下ろし!始皇帝といえば歴史的には焚書坑儒に代表される非道の王として扱われてきた。しかし暴君であって英傑だったからこ

comment

Secre

TBありがとうございました。

著者の作品はこれが初めてなのですが、なかなかの傑作でした。始皇帝とか韓非子はかなり早すぎた英雄、思想家だったのでしょう。
まだまだ封建領主の勢力に中央が振り回される時代が延々と続くわけですから。

う〜ん。yoshiさんが感想書くと、何だか書評みたいです〜。
私も読みました。11月に。記事はこれ↓
http://kanga.jugem.cc/?eid=314
ほんと、しょうもない感想でした。(^^;ゞ

墨家のことは、戦国時代の趙襄子の話「烈果」に結構詳しく書いてありますね。
緑姫と、母違いの弟の話も面白かったです。
yoshiさんの仰るとおり、幼少時代を書いたので、その後の人生がわかりますね。

秀吉にしても、若い時の方がいいなぁ。年取るといけませんね。

秦の集権制のあとに、漢の郡国制があるんでしたっけ。

中国史って集権と分権の行ったり来たりで面白いですよね。
唐や宋も節度使みたいな分権的要素を採用してるし。

ヨーロッパや日本が、長い封建⇒強力な中央集権って道をたどったのと対照的な気がします。

かんがさん、久しぶりです。

塚本青史といえば、こないだ講談社文庫から『張騫』の文庫版が出てました!
まだ詠んだことない作品なので、
手が出そうになってしまいましたが、
間もなくロースクールは試験期間。
一段落したら読んでみます。

また、遊びに行きますね♪
プロフィール

yoshi

Author:yoshi
ロースクールは勉強三昧・・・

とりあえず目次sを見てみてください。
コメント・相互リンクも大歓迎 ^3^

○近日レビュー予定
・秘剣埋火(by戸部新十郎)
・秘剣虎乱(by戸部新十郎)
・執念の家譜(by永井路子)
・バサラ大名(by安部龍太郎)
・百万のマルコ(by柳広司)
・へうげもん

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
フリーエリア

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク
Powered By FC2ブログ

Powered By FC2ブログ
ブログやるならFC2ブログ