★★★★☆ 著者:朝松健 出版社:角川書店(文庫版あり) 文庫(角川ホラー)⇒定価?円 出版年月:1993年12月 ボリューム:334P
分子生物学者・森下杏里は、 地上60階を誇るハイテクビル、 通称リヴァイアサンの塔へ出向を命じられた。 紀元前1400年古代中国は殷王朝の遺跡から出土した、 完璧なミイラの研究のためであった。 そこで杏里は研究には似つかわしくない厳重な警備の中、 不気味な実験を強要される。 そして、研究が進むにつれ次々と発生する不思議な現象。 杏里はついに実験の真の目的を知るが…。 (文庫裏表紙より)
どんなに科学が進歩しても、決して開けてはならぬ魔界への扉。 生前の美しさを保った、ン千前の少女のミイラ。 その美貌に仕掛けられた「旧支配者」の罠・・・ 『東山殿御庭』がオモシロかったので、 読んでみた。
この作品もなかなかのでき。 『東山~』とは異なり、現代日本が舞台。 中国東北部で掘り起こされた美少女のミイラ、 そのDNA配列を解析するうちに明かになる恐怖のメッセージ、 黒き死を与えよ 満人も漢人も蒙古人も知っている・・・ 日本人だけが知らない地獄の民の伝承。
主人公・森下杏里が襲われる奇妙な夢。 終戦間近の満州で、「丸太」の収容所で体験する恐怖の出来事。 実際に体験したのは誰だったのか、 そこで見た「バケモノ」は何だったのか。
巧く出来た設定に加え、 ガクガクブルブル、食欲を無くすようなスプラッタ描写。 いやぁーーー、遺伝子をいじくって「あんなもの」を作るとは・・・
そして、読者を絶望の顎に放り出すエンディング。 恐怖は、そう、始まったばかりなのです。
amazon.co.jpでcheck! ⇒
スポンサーサイト
テーマ:オススメの本 - ジャンル:本・雑誌
|