★★★☆☆ 著者:吉田修一 出版社:角川書店 定価:1470円 出版年月:2006年3月 ボリューム:224P
甘く、時に苦く哀しい、美しい女たち、11人のショートストーリー ルーズな女、がらっぱちな女、気前のいい女、よく泣く女、 美人なのに、外見とはかけ離れた木造ボロアパートに住む女…… 甘く、時に苦く哀しい、美しい女たち、11人のショートストーリー。 気鋭による傑作短篇集。
本当になんにもしない女だった。 炊事、洗濯、掃除はおろか、こちらが注意しないと、 三日も風呂に入らないほどだった― 甘く、ときに苦く哀しい、“日本の美しい女たち”11人の物語。 女の生態と男の心理をリアルに描く、 著者会心のイレブン・ストーリーズ。 (amazon.co.jpより)
十人十色、一人一人個性があるのはあたり前。 そんなことは分かっているのですが、 それでも、男にとって女は不思議。 なぜ?という不思議もありますが、 本書を読んで強く感じるのはどれだけ?ということ。
彼女は「僕」をどれだけ愛しているのか 「僕」の勘違い・無神経にどれだけ堪えられるのか そして、彼女と「僕」はどれだけ続くのか・・・
もちろん、答えは一人一人違うわけで。
印象に残ったのは、「平日公休の女」。 タイトルも「はぁ!?」な作品。 一人の女との出逢いと別れ、 男と女の思いの量の違いというか、質の違いと言うか。 しかも、二人の終わりに思い至る「僕は彼女を愛していたんだろうか」。 他の収録作品にも共通しますが、 女にスポットを当て、女の「不思議」を取り上げることで、 逆に男の機微を浮かび上がらせる。 この作品の場合は、さしづめ男の「乾燥」とでも言うべきか。。。
陳腐とも思える話に余韻、衝撃を持たせるのはこの作家ならでは。 つまんねーカップルの思い出話? 聞きたくねー! といわず、賞味あれ。
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