評価:★★☆☆☆ 著者:石川賢 出版社:小学館 定価:838円 出版年月:2001年12月
海を覆い尽くす大船団。 見たこともない新兵器。 圧倒的な元軍の勢いの前に、鎌倉幕府軍は壊滅状態に陥っていた。 幕府に迫害されながらも、日本の国難を憂う日蓮。 この日蓮によって育てられた暗殺者たち「腐乱衆」の登場によって、戦局は一変する…! (amazon.co.jpより))
この者たちは「腐乱衆」。 幼き頃より親に捨てられ、京の都で死肉を喰らって生きておりました。 生まれた時より地獄の底を見てきております!! 生きるために血肉をひきさく・・・ すべての能力をそれに傾ける・・・ (本書25Pより)
無軌道、破天荒 まさに石川賢という作家のためにある言葉でしょう。
冒頭の発言は、本作の主人公である腐乱衆を紹介する日蓮の言葉。 ・・・・・・ いろいろなマンガがあるにせよ、 死肉を喰ってきた人たちが主人公ってのはこれだけでは・・・
タイトルにある1274年とは、文永の役、すなわち1回目の元寇があった年。 迫り来る元の大軍に立ち向かう腐乱衆。 日蓮を師と仰ぎ、その言葉に命をかける者たち。 死肉を喰らい、餓鬼になり損ねた彼らの前に、 「てつはう」も大軍勢も効果なし。
元を打ち払った後はこちらが乗り込む番。 その目的は、日蓮いわく、 「お前たち(腐乱衆)が大陸に渡れば、 仮にフビライに近づけずとも元に対して脅威を与えることになろう。 日本には、このような餓鬼どもがいると・・・ この国に手を出せば、ただごとではすまぬであろうとな!!」 (本書103Pより)
・・・ 確かに元の第一次派遣軍の皆さんはただごとではすまなかったわけですが。。。 それにしても、どんな国だよ、日本・・・
腐乱衆が大陸に渡ってからの戦いも無軌道、破天荒そのもの。 1274とうたっておきながら、 その年代には到底ありえない技術(蒸気機関、ミサイル、飛行技術・・・)がバンバン出てきます。 極めつけは・・・
もはやアフォらしいを通り越し爽やかの域に達する無軌道ぶり。 これが石川賢の持ち味でしょう。 「戦いはまだまだこれからだ!」的なエンディングももはやおなじみのもの。
無軌道なマンガ! 石川賢のマンガ!を読みたい人にはおすすめ。 万人受けはちょっと難しいマンガだろうなぁ。
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テーマ:今日読んだマンガは? - ジャンル:アニメ・コミック
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