★★★★☆ 著者:佐藤賢一 出版社:集英社(文庫版あり) 文庫(集英社)⇒定価:680円 出版年月:1997年11月 ボリューム:358P
伊達藩士・斉藤小兵太寅吉は 恋人を捨て、冒険を求めて、支倉常長遣欧使節に加わった。 着いたイスパニアはすでに全盛期の栄光を失っていたが、 一人のイタルゴ(戦士)と意気投合し、 共に戦場に赴くために、帰国する使節団と訣別する決心をする。 壮大なスケール、波瀾万丈の歴史ロマン。 第6回小説すばる新人賞受賞作に大幅加筆、 600枚の長編となったロング・バージョン。 (amazon.co.jpより)
17世紀初頭、日本で戦国武士の時代が終わりつつあった頃、 「太陽の沈まぬ帝国」スペインでイダルゴ(勇士)たらんとした漢の物語。 ハプスブルク家とブルボン家の戦争や宗教戦争に 日本人が参戦するという設定が面白い。 でも、何より登場人物のキャラクターが最高。
剣の腕はたつのに、女に弱い。 弱い者を放って置けない主人公トラキチ。
彼の従僕ペペ。 生意気だけど、純真な少年。 別れのシーンは涙、涙。
親友ベニトや後半に登場するインディオたちも魅力的。
どこまでも爽やかにヨーロッパ、新大陸を駆け抜けるトラキチ。
そして、終章『ジャガーになった男』。 どうせ生とは夢幻のごとくなり。 悔いなきよう精一杯生きれば、どんな生様も結構至極。 そののちは、深山にしばし、仙人と遊ばん・・・
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テーマ:歴史小説 - ジャンル:本・雑誌
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